100万円で株式投資を始めるなら株主優待や空売りがおすすめ!

今回は、100万円から始める株式投資についてです。

投資金が増えることでリスク分散が可能になり、空売りで拾えるチャンスが増えるなど幅広い投資が可能になります。

 

100万円で優良銘柄は買えないと思う方もいるようですが、十分な金額。

投資資金が100万円あれば、なんと、東証1部に上場している銘柄の98%以上を買うことができるのです。

早速、100万円を使った株式投資戦略を考えていきましょう。

投資金次第で選択肢は増える

投資金100万円もあれば、株式投資でどのようなことができるでしょうか。

好きな企業に投資できる

投資金が多いほど自分の好きな企業に投資できるようになります。

 

東証には最低購入額(一単元)が100万円以上の銘柄は、ファーストリテイリングやキーエンス、任天堂などを含めても30銘柄前後。

つまり、投資金が100万円あれば、東証1部に上場している全2,100銘柄以上のうち98%以上の銘柄を買うことができるのです。

 

一例を挙げると、【7203】トヨタ自動車は約60万円、【6758】ソニーは約50万円で買うことができるます。

ちなみに、東証に上場している銘柄の中で最も単元株価が高いのは【9983】ファーストリテイリングの株で、約500万円です。(2019年2月執筆時点)

状況次第で集中か分散か切り替えられる

投資金が増えることによる最大のメリットは、分散投資ができるようになることでしょう。

資金が少ないと、特定の銘柄に集中投資するしか選択肢がありません。

 

株式投資はトータルで考えることが何よりも重要で、投資した全ての銘柄で利益を出すことは難しいでしょう。

そのためにも、分散投資をすることが重要になってきます。

 

とくに初心者とプロとでは信用取引の使い方に明確な違いが現れます。

100万円あっても初心者は一つの銘柄を全力買いするために信用取引を使う一方で、プロは信用取引を分散投資に使う傾向がります。

 

つまり、初心者は信用取引をリターンを増やすために使い、プロは信用取引をリスクヘッジに使うのです。

どちらがマーケットで生き残り、利益を上げやすいのかは言うまでもないでしょう。

余力を残して次の段階に備えられる

投資金100万円くらいあれば、買った銘柄が下がっても更に買い増すことで平均の取得単価を下げることができます。

これは時間の分散投資と呼ばれるもの。

 

銘柄の分散投資は誰もが使う手法ですが、時間の分散投資はあまり行われていないでしょう。

単に投資資金が多いだけの初心者はマーケットで生き残ることは難しく、むしろこれ以上ない絶好のカモにされてまいます。

 

多くの資金を手にマーケットにやってくる初心者は、いきなり全てを投じてしまい、大きな含み損が出てもそれを認めたくなくて、信用取引枠を使って買い増してしまうことが多い。

これは「ナンピン買い」をうまく使えなかった投資行動の悪い例です。

 

本来、ナンピン買いは平均取得単価を低くできる有効な投資法の一つですが、信用枠まで使って買い増している状態で、そこから更なる暴落が起きたらどうなるでしょうか?

プロトレーダ―は、最初から小さな資金で入り、含み損が出たとしても損切りするか追加で小分けに資金を入れていきます。

 

このように、常に余力を残した状態で次の段階に備えた投資を心掛けていく。

投資資金が多い最大のメリットは、銘柄・時間ともに分散投資ができることに他なりません。

 

勝負どころを逃さない

株式投資においては勝負どころを逃さないことが重要です。

IPOに参加する

未上場企業が株式を新規上場することを「IPO」と言います。

 

2018年には、フリマアプリ大手の【4385】メルカリや人工知能ベンチャーの【4382】HEROZなどが話題になり、IPO投資は期待値が高い。

個人投資家に人気のIPO投資は、話題性が高いと抽選の当たる確率が低くなりますが、当選すればほとんどのIPO株は100万円以内で買えます。

 

ちなみに、公募価格4,500円(購入価格は45万円)だったHEROZは、初値で10倍以上の49,000円をつけてとても盛り上がりました。

 

テーマ関連株に仕込む

人工知能やキャッシュレス化、IoTなどといった今後も注目のテーマ関連株を仕込むのも有効な戦略の一つ。

 

仮に狙いを定めたあるテーマに資金が流入してきたとしても、どの銘柄が上がるかまでは分からないことが多いでしょう。

しかし、投資金が多ければそのテーマに絡むいくつかの銘柄に仕込んでおくことが可能となります。

 

例えば、AI関連銘柄だったら、【3655】ブレインパッド、【3906】ALBERT、【4382】HEROZのように、AI関連でポートフォリオを組むことができます。

分散投資することでチャンスも広がります。

株主優待も保有しておく

株主優待が魅力的な銘柄を保有しておくのも初心者におすすめ。

投資金は100万円以内で買えるおすすめの株主優待銘柄をご紹介します。

 

1つ目は、大手スーパーの【8267】イオン。

イオンの株主優待は、保有株数によって買い物額の3~7%のキャッシュバックが受けられる内容で、まずは100株保有しておけば3%の還元になります。

イオン株は20万円程度で買えるので主婦に大人気です。

 

次におすすめする【2702】日本マクドナルドは、100株保有で6回使えるお食事券が1冊貰えます。

100株45万円ほどであるため、マクドナルドユーザーならぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。

 

余力があれば空売りも活用できる

投資金が100万円もあれば十分なに余力があるので、空売りをするという選択肢も増えてきます。

下落相場で利益を狙う

空売りとは、証券会社から株を借りて売り、その株を買い戻すことによって利益を得る方法です。

通常の買いとは逆に「売り」でポジションを持つため、株価が下がることによって利益が出ます。

 

空売りするには信用口座を開設する必要があり、空売りができる銘柄は貸借銘柄に限られていますが、東証1部の銘柄はほぼ全て空売りすることができます。

ただし、新興銘柄は貸借銘柄が多くありません。

 

貸借銘柄でない銘柄の空売りは、松井証券の「プレミアム空売り」とSBI証券の「HYPER空売り」で可能ですが、手数料が高いのがネック。

空売りを使うセオリーは2通りあります。

 

1つ目は、下落相場で空売りして利益を上げていくというもの。

2018年10月から12月に掛けての暴落相場では多くの個人投資家が損失を被りましたが、空売りで大きな利益を上げた投資家も少なくないでしょう。

 

2つ目は、大きく上昇している上がり過ぎの銘柄に逆張りで空売りを使うことが挙げられます。

失敗すると取り返しのつかない損失になる恐れもある為、株式投資初心者にはあまりおすすめできません。

 

損切りのルールは徹底しよう

急騰している銘柄への空売りがなぜ危険なのか、それはズバリ、空売りの含み損は理論上無限大になるからです。

 

例えば、ある銘柄を100万円分買ってから、その銘柄が半分まで値を落としたとき損失は50万円となります。

仮に上場廃止になったとしても100万円以上の損失になることはないですので、買いで発生する損失は限定的。

 

一方、ある銘柄を100万円分空売りしてからその銘柄が2倍にまで暴騰したとすると、これだけで損失額は100万円となってしまいますが、もしも3倍になったら、元金を全て失った上で、100万円の借金となってしまうのです。

 

損切りがいかに重要かはご存知の通りだと思います。

空売りによる収益機会は多く、とても役に立つものですが、損切りのルールを設定し、それを絶対に守ることが大切です。

 

ちなみに、日本の個人投資家はほとんど空売りをしません。

信用取引の信用買いと空売り(信用売り)の比率を示す値は「信用倍率」と呼ばれますが、この値は2~4倍で推移していることが多く、信用取引では買いの方が空売りよりも2~4倍多く使われています。

 

現物買いをしている投資家はこれに含まれていないため、日本の個人投資家はほとんど空売りしないということです。

 

まとめ

投資金100万円もあれば市場のほとんどの銘柄が買えますし、選択肢が格段に広がります。

最大のメリットである銘柄や時間の分散投資ができること。

 

ときにはナンピン買いや空売り、またIPOにも参加できるなど、株式投資でできることが増えることで勝ちやすくなるのです。

ただし、100万円で株式投資を始める際は一気に全額を投資するのではなく、少しづつ買い増すなど、リスクを抑えることを意識しましょう。