分散投資!メリット・デメリットと効果的な投資戦略

分散投資は、株式投資をしている方なら実践しているであろう代表的な投資方法の1つで、具体的には商品や地域、時間の分散などいくつかの手法が存在します。

 

果たして本当に、分散投資で効率的に利益を上げる事が可能なのか?

 

今回は、分散投資について初心者の方にもわかりやすくメリット・デメリットと具体的な手法などを解説していきます。

分散投資の仕組みを知ろう

分散投資はどのような人に向いているのでしょうか?

集中投資との違いやメリット・デメリットなども見ていきましょう。

分散投資とは

分散投資とは、資金をいくつかの商品に分散させる事を言います。

 

国内の複数の株式に分散させたり、日本株と外国株を組み合わせたりと資金を分散させる事で、リスクを軽減させ安定した利益を上げる投資方法です。

 

分散投資とは正反対の集中投資という手法もあります。

集中投資は1つもしくは2つの銘柄に資金を集中させることで、予想が当たれば利益は大きいですが、もし悪材料などで急落してしまった場合には大きな損失を出す恐れも。

 

まさにハイリスク・ハイリターンです。

 

資金を振り分ける際の考え方として、このように「分散投資」と「集中投資」の2パターンが存在しています。

分散投資のメリット

分散投資の大きなメリットは、低リスクで安定した利益を上げる事ができる事です。

 

上場しているたくさんの企業の株価を日々見ていると、株価が上がる企業もあれば、株価が下がる企業もあります。

 

日々株価が変動している中で、例えばA企業・B企業の株をそれぞれ、株価1,000円で購入したとしましょう。

 

ある日A企業の株価が500円まで暴落した場合、10万円で株を購入しているので、5万円の損失が出てしまいます。

一方、B企業の株価が1,500円まで暴騰した場合は、A企業と同じく10万円で株を購入しているので、5万円の利益が出ます。

 

この段階で、A企業・B企業の株を保有している場合は、損益はプラマイゼロとなります。

 

しかし、A企業の株を1,000円で200株購入していると、5万円どころか10万円の損失が出てしまう事になります。

このように、1つの銘柄に投資をすると損失が大きくなる可能性がありますが、分散投資をするとリスクを軽減でき、利益を上げる機会を増やすことができます。

分散投資のデメリット

分散投資のデメリットは、利益を得るのに時間がかかってしまう事です。

 

例えば、5つの銘柄に分散投資をしたとしましょう。

 

このとき購入した5銘柄の株価が全て上がる可能性もありますが、そのうちのどれかが下がる可能性もあります。

3銘柄は上昇して2銘柄は下落したりと様々な株価の動きが想定され、1日や2日で結果を求めることには向いていません。

 

つまり、分散投資は中長期投資向けの手法とも言えます。

 

また、複数銘柄の管理にも手間がかかりますので、デイトレードなどの短期間で利益を上げたい投資家にはあまり向いていないです。

 

資産を守る効果的な分散投資3つの方法

ひとくちに分散投資と言っても、大きく3つの手法で考えることができます。

複数の銘柄へ分散

これは最も基本的な分散投資の考え方です。

 

日本では様々な事業を展開する企業が上場していますが、その種類はIT関連や不動産関係、自動車関係など多く存在しています。

 

そのなかでも自動車関連銘柄に絞って3銘柄に投資したとしましょう。

 

あるとき、国の法律によって車は排気ガスが環境に悪いという理由で、自動車の製造を禁止したら、自動車関連の企業はどうなるでしょうか?

恐らく売上が激減するか、最悪は倒産します。

 

こういう状況になるともちろん株価は急落してしまいますし、倒産で株価0円ともなれば株式はただの紙切れです。

 

最悪の場合を想定し、このような状況を回避するためにも、より複数の事業・銘柄に資金を分散しておくことが望ましいと言えます。

投資タイミングの分散

上場企業の株価は日々変動しています。

昨日株価がストップ高までいったのに、次の日には10%下がったりと、銘柄によっては変動が激しいことも珍しくありません。

 

この変動による損失を防ぐために、投資タイミングを分散させて安定した利益を上げることも1つの方法です。

 

例えば、株価1,000円のA企業の株式を3日間続けて100株づつ購入するとしましょう。

 

1日目の株価は1,000円、2日目は900円、3日目は1,050円で投資できた場合、合計300株を29万5千円でゲットできたことになります。

1日目に30万円全額で300株を購入するよりも安く買えたことになるので、まずまずの結果となりますが、本来の目的は取得単価を平均化することにあります。

 

買いの判断が万が一間違っていた場合でも、投資タイミングを分けることによってリスクも分散されるので、こちらも有効な手法の1つです。

株式以外の金融商品へ分散

最後にご紹介するのが、株式以外の金融商品へ振り分ける分散投資です。

 

これまでは株式を購入する前提でお話ししましたが、最も効果的なのは債券や投資信託、保険など複数の金融商品と組み合わせること。

 

また、株式で言うと国内だけでなく海外への投資も有効でしょう。

このように、全く動きが異なる金融商品に分散させて投資する方法も代表的な分散投資の1つとなります。

 

預貯金の場合、金融商品のように目減りしたりマイナスになったりすることはありませんが、今や低金利時代なので増やすことは難しいです。

 

ご自身の投資スタイルに合った手法・商品を見つけて早速実践していきましょう。

 

結局、分散投資がいいの?それとも集中投資?

株式相場には「タマゴはひとつのカゴの盛るな」という格言があります。

 

これは、今持っているタマゴ(銘柄)を1つのカゴに入れておくと、万が一カゴを落としまった場合に全てのタマゴが割れてしまい、取り返しのつかないことになってしまうよという意味が込められています。

 

この格言からは、いくつかのカゴにタマゴを分散しておくことで1つカゴを落としてしまっても残りでカバーできる、という意図が読み取れますね。

 

つまり、万が一の場合に備えて分散投資は非常に有効であるということを説いた格言であります。

投資先を分散させて、リスクの低い資産運用をしようというのが分散投資の目的です。

 

一方、今すぐに利益を上げたい、もしくは分散投資できるほどの大きな金額は動かさないという方は、集中投資をおすすめします。

 

まとめ

ひとくちに分散投資と言っても、「銘柄の分散」「投資タイミングの分散」「金融商品の分散」の3つに分けられます。

 

分散投資の場合、利益を上げるまでにある程度の時間を費やすため、途中で不安になったりすることもあるでしょう。

 

分散投資の本来の目的はリスクを抑え安全に運用することですので、将来的な利益を目指して地道に資産を増やしていきましょう!