はじめての投資信託の疑問にお答えします。

いま銀行に預けていても、ほとんど利子がつかない時代です。

 

投資信託は損失を出すリスクは少なからずありますが、高い利回りが期待できる金融商品として知られていますね。

 

購入は証券会社や銀行などでできますが、様々な商品があるため事前に手数料などの情報をチェックしたり、比較したりして、失敗しないように知識を備えておきましょう。

投資信託とは?

そもそも投資信託とは何でしょうか。

 

投資の基本は分散投資であり、資産を複数の金融商品に分散することによって、大きな損失を出すリスクを下げることができます。

投資信託はこの仕組みを実現した金融商品で、あなたに代わって運用会社がさまざまな株や債券に投資します。

 

これにより、あなたがわざわざ資産を分けて別々の金融商品を購入しなくても、できるだけリスクを少なくして利益を狙うことが可能となります。

 

また株式と異なり、特定の企業の動向に影響されにくいこともメリットです。

 

投資信託は「投信」とも呼び、大きく分けて株式が含まれる「株式投資信託」と、株式が含まれない「公社債投資信託」に分けられます。

投資先も国内のみのもの、海外が中心のものなどに分かれます。

 

なお、投資信託の商品を購入する場合は、直接現金で購入するよりも、一旦MRF(マネー・リザーブ・ファンド)に預けておいたお金で購入することが多いでしょう。

 

MRFは事実上、元本保証された投資信託の一種です。

詳しくは『4.投資信託の一種「MRF」は事実上の元本保証!』で解説しています。

 

投資信託は儲かるの?

投資信託は元本保証の金融商品ではありませんから、必ず利益が出るとは言えません。

 

もちろん運用会社はなるべく損失を出さないように工夫をしています。

しかし、株式相場が下落している場合は、株式投資信託も損失が出てしまうこともあるでしょう。

 

例えば、インデックスファンドは日経平均株価TOPIXなどに連動しますから、市場が下落傾向の場合は価格も下がってしまいます。

一方で、元本保証がないリスクがある分、預貯金よりも高い利回りが期待できます

 

なかには年10%を超える利回りが得られる投資信託もあります。

投資信託の購入にあたっては、証券会社や銀行の窓口で相談をした上で購入する方も多いでしょう。

 

しかし、投資信託で損失が出ても、発売元の会社が損失補てんをすることは金融商品取引法の第39条で禁止されています。

このため購入窓口において相談を行い、その上で投資信託を購入した場合であっても、損失は投資家が負わなければなりません。

 

投資信託に必要な費用は?いくらから始められる?

投資信託で発生する様々な費用は事前にチェックしておくことです。

 

購入時に必要となる費用は、投資信託の購入費用があげられます。

投資信託には商品ごとに申し込み単位が設定されていますから、1万円以上の資金が必要となる場合が多いです。

 

また購入時には手数料がかかることも原則ですが、購入時の手数料が無料の「ノーロード」と呼ばれる投資信託もあります。

 

投資信託を保有期間中は、信託報酬監査報酬売買委託手数料もかかります。

これらの費用は、あなたが保有する投資信託から自動的に差し引かれます。

 

投資信託を売却する際は信託財産留保額が差し引かれますが、商品によってはそうでない場合もあり、購入時手数料、信託財産留保額どちらも無料の投資信託もあります

 

投資信託の購入場所と購入方法について

投資信託は証券会社銀行など、さまざまな窓口で購入でき、ネット証券なら、オンラインでの購入も可能です。

 

それぞれの投資信託商品は、運用を行う投資信託会社が商品内容を決定し、投資家は証券会社や銀行の窓口を通して商品を購入することになります。

 

証券会社や銀行は窓口となっているだけですから、同じ商品ならばどこで購入しても運用結果は変わりません。

ただし、商品知識については窓口となる企業によって違いがあります。

 

購入方法として、まとまった資金を用意して購入する方法の他に、少額から購入できる積立購入があります。

 

積立購入の場合は、月額数百円から購入可能な証券会社もあります

投資信託は運用成績により分配金が受け取れますが、分配金を受け取るか、もしくは分配金を投資信託の購入にまわすかを選べる証券会社もあります。

 

投資信託の一種「MRF」は事実上の元本保証!

MRFは公社債を中心とした、安全性の高い商品で運用する投資信託です。

 

ただ一般的な投資信託と異なり、銀行の普通預金のようにいつでも出し入れできる商品ですから、運用は短期金融商品で行っていることが特徴です。

MRFは投資信託ですから、法令によって元本が保証された金融商品ではありません。

 

しかし、MRFは利益を狙う金融商品ではなく、主に他の投資信託株などの金融商品に投資したり、投資して得た利益を貯めておくことを目的として使われます。

いわば普通預金と同じように使われるわけですから、貯めておいたら残高が減っていたということになると困ります。

 

このためMRFの場合は投資信託でありながら、事実上の元本保証がされていることが特徴です。

これにより、投資家は大切な運用資金を安心してMRFに預けることができます。

 

投資信託で注意しておきたいポイント

投資信託を新規に購入する際、または証券会社に口座を持つ時には、特定口座一般口座のどちらかを選ぶ必要があります。

 

特定口座を選んでおくと、あなたが投資信託でどれだけ利益を得たかという計算を証券会社などが行ってくれます

 

また、専業主婦の方の場合は源泉徴収ありの特定口座を選ぶようにすると確定申告自体が不要となりますから、いくら稼いでも夫の扶養から外れることはありません。

 

次に、投資信託の商品を選ぶ際には購入時の手数料だけでなく、年間のトータルコストも考慮することが必要です。

せっかく購入時手数料や信託財産留保額が0円の投資信託を選んでも、信託報酬などが高いと利益を出すことが難しくなります。

 

投資信託にかかるコストは目論見書などで確認できますから、事前にチェックしておきましょう。

 

投資信託を運用後も価格や運用実績は定期的にチェックすることです。

もし価格が下落傾向にある場合は、大きな損失に繋がる前に売却することも検討しましょう。

 

まとめ

投資信託は価格が常に変動する金融商品ですから、必ずもうかるとは言えません。

しかし、預貯金と比べて高い利回りが期待できます。

 

購入は証券会社や銀行などで可能であり、窓口での相談もできますが、購入や売却はあくまでもご自身の判断で行うことになります。

また、投資信託には様々な手数料がありますから、よく比較検討した上で購入することが大切です。

 

投資信託の口座は、特定口座にしておくと確定申告の手間が大きく省けますよ。

まずは気になる投資信託の情報をチェックすることから始めましょう。