食品・飲料関連銘柄は、景気動向に左右されないディフェンシブ銘柄で、日常生活でも馴染みのある企業が多いことから、投資初心者におすすめのテーマ株です。
関連銘柄は【1333】マルハニチロの1.5倍!【2502】アサヒグループHDの1.4倍のように堅調な動きを見せている銘柄が多い中
【2884】ヨシムラフードHDは上昇率4.1倍を達成するなど、時には短期上昇も狙える銘柄が揃っています。
また、消費税8%から10%への引き上げの際も、食品・飲料品には軽減税率が適用されて8%のまま据え置きとなるため、消費税増税に伴う消費の落ち込みもないと考えられます。
食品・飲料関連銘柄に注目してみましょう!
1.食品・飲料関連銘柄に期待
株を始めたばかりの初心者にもおすすめの食品・飲料関連銘柄に注目していきましょう。
1-1.食品・飲料関連銘柄とは?
今回は、ディフェンシブ銘柄の代表格でもある食品・飲料関連銘柄に注目していきます。
食品市場は2017年時点で約22兆円の巨大市場となっており、この内、飲料市場は約3.8兆円となっています。
特に、食品市場では冷凍食品が、飲料市場では缶コーヒーが成長市場となっており市場を牽引しています。
食品・飲料品は生活していれば必ず消費するものであるため、景気動向に左右されない市場であると言えます。
また、2019年10月1日に予定されている消費税の8%から10%への引き上げでは、食料品には軽減税率が適用されて消費税8%のまま据え置きになることが発表されています。
消費税増税はあらゆる業界にネガティブな影響を及ぼすと懸念されていますが、食品・飲料品にはほとんど影響がないと思われます。
ただ、人口減少の影響から、国内の食品・飲料市場は今後横ばい~微減で推移すると見られており、企業には成長する海外市場の取り込みを積極的に行っていくことが求められています。
1-2.食品・飲料関連銘柄の特徴は?
食品・飲料関連銘柄は、大きな値上がりもしない一方で、暴落もしにくいディフェンシブセクターであることで知られています。
ディフェンシブ銘柄は値下がりが限定されるため、日経平均が暴落した際にも下値が堅く、万一の際の損失も限定されます。
また、日本は多くの食料や飼料を輸入に頼っていることから、輸出依存度が高い食品関連銘柄は円高によって恩恵を受けることが期待されます。
ただ、円高によって恩恵を受ける銘柄は、円安になると売られる傾向がある点には注意が必要です。
食品・飲料関連銘柄は、日常生活でも馴染みのある銘柄が多いため、株を始めたばかりの初心者にこそおすすめしたいテーマ株です。
食品・飲料関連銘柄を物色する際に抑えておきたいポイントとしては、人口減少が進む国内市場に留まらず、海外進出を積極的に行っているかどうかなどをチェックすることです。
必要なポイントをしっかりと押さえて、食品・飲料関連銘柄で株デビューを始めてみてはいかがでしょうか?
2.食品・飲料関連銘柄の推移
食品・飲料関連銘柄のこの1年の動向を見ていきましょう。
2-1.冷凍食品トップメーカーのマルハニチロ
冷凍食品トップメーカーの【1333】マルハニチロは、拡大が続く冷凍食品市場を背景に、この1年で堅調に上昇しています。
近年、冷凍食品市場は食品市場の中でも成長セクターとなっています。
働く女性や単身世帯の増加によるライフスタイルの変化や、冷凍技術の進歩による品質の向上などを追い風に、2017年の冷凍食品市場は前年比+4.5%増の7,180億円にまで拡大しています。
同社の株価は、2017年7月初めには2,981円を付けており、その後半年間は横ばいで推移していましたが、2018年2月決算が好感されて上昇していき、2018年6月には一時4,580円まで上昇しました。
この1年で最大1.5倍の上昇となり、2018年7月現在は4,000円前後で推移しています。
2-2.飲料メーカー大手のアサヒグループホールディングス
飲料メーカー大手の【2502】アサヒグループホールディングスは、飲料関連銘柄の代表格です。
同社は、「アサヒスーパードライ」でも知られる国内ビールトップメーカーで、海外進出も積極的に進めています。
同社の株価は、2017年7月初めには4,252円を付けており、2017年中は堅調に上昇していき、2018年1月には一時6,076円まで上昇しました。
この1年で最大1.4倍の上昇となり、2018年7月現在は5,500円前後で推移しています。
2-3.中小の食料会社を傘下に置く持ち株会社のヨシムラHD
最後に、ディフェンシブ銘柄が多い食品・飲料関連銘柄の中でも異色の銘柄を見ていきましょう。
ヨシムラフードや楽陽食品、白石温麺など中小食料品会社を傘下とする持ち株会社【2884】ヨシムラ・フード・ホールディングスは、この1年で大きく上昇しています。
同社の株価は、2017年7月初めには587.4円(※)を付けていましたが、大きく上昇していき、2018年1月には一時2,418円にまで上昇しました。
※株価は、2018年1月31日に実施された1→5の株式分割後の値で算出。
この1年で最大4.1倍の上昇となりましたが、高値を付けてからは大きく下落しており、2018年7月現在は1,000円前後で推移しています。
食品・飲料関連銘柄にはこのような短期急騰の銘柄も時には出ます。
ただ、投資初心者の場合は株価の乱高下にのまれる可能性がある為、手を出さない方がいいと思われます。注意しておきましょう。
3.主要食品・飲料関連銘柄&出遅れ低位株チェックリスト
食品・飲料関連銘柄より厳選した注目株をチェックしておきましょう。
銘柄 | 株価 | 主なサービス |
【1333】マルハニチロ | 3,980円 | 冷凍食品 |
【2229】カルビー | 3,980円 | スナック菓子 |
【2264】森永乳業 | 3,670円 | 乳業 |
【2267】ヤクルト本社 | 7,140円 | 乳酸菌飲料 |
【2269】明治ホールディングス | 8,770円 | 菓子・乳業 |
【2282】日本ハム | 4,135円 | 食肉メーカー |
【2501】サッポロホールディングス | 2,643円 | ビール |
【2502】アサヒグループホールディングス | 5,464円 | ビール |
【2503】キリンホールディングス | 2,872.5円 | ビール |
【2579】コカ・コーラ ボトラーズジャパンホールディングス | 4,245円 | 清涼飲料水、缶コーヒー |
【2587】サントリー食品インターナショナル | 4,660円 | 清涼飲料水、缶コーヒー |
【2802】味の素 | 2,042円 | 調味料 |
【2871】ニチレイ | 2,549円 | 冷凍食品 |
【2884】ヨシムラ・フード・ホールディングス | 1,027円 | ヨシムラフード、楽陽食品、白石温麺など食料品企業の持ち株会社 |
【2897】日清食品ホールディングス | 7,390円 | 即席麺 |
※株価は2018年7月11日終値で算出
4.食品・飲料関連銘柄の上昇率ランキングTOP3!
過去1年間の安値から高値までを算出し、最も上昇率の高かった食品・飲料関連より上位3銘柄を発表致します。
※2017年7月12日~2018年7月12日の1年で算出
4-1.第1位【2884】ヨシムラ・フード・ホールディングス
上昇率 | 4.1倍(安値:588円 → 高値:2,418円) |
市場 | 東証一部 |
RSI | 22.01(売られ過ぎ) |
4-2.第2位【1333】マルハニチロ
上昇率 | 1.57倍(安値:2,905円 → 高値:4,580円) |
市場 | 東証一部 |
RSI | 31(売られ過ぎ) |
4-3.第3位【2597】ユニカフェ
上昇率 | 1.56倍(安値:982円 → 高値:1,540円) |
市場 | 東証一部 |
RSI | 13.95(かなり売られ過ぎ) |
※RSIは2018年7月12日終値より算出
5.まとめ
食品・飲料関連銘柄はこの1年で堅調な値動きとなっています。
聞き馴染みのある有名企業が多く、仮に下落したとしても下げ幅は限定されるディフェンシブ銘柄が多いことから、食品・飲料関連銘柄は株初心者におすすめしたいテーマ株の一つです。
また、2019年10月に予定されている消費税増税でも食料品には軽減税率が適用されるため、消費税増税関連銘柄として物色されることも考えられます。
身近な企業から選べるのも魅力の1つで、より安定的な銘柄から短期急騰銘柄も出ることもあるので、更に魅力は倍増します。
食品・飲料品関連銘柄を、まずは身近な企業から探して見ても面白そうです。
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