「インスタ映え」が2017年の流行語大賞に輝きましたが、今やInstagramやYoutubeで一般人でもインフルエンサーになれる時代が到来しています。
この流れを受けて、インフルエンサーがライブ配信を使って商品を宣伝・販売するライブコマースが注目を集めています。
ライブコマースは、現在年10%に迫る高い成長を続けている国内eコマース市場を更に成長させる起爆剤として期待されています。
ライブコマースに関するニュースと、関連する銘柄に注目していきましょう。
目次
1.eコマース市場で注目されるライブコマース
成長を続けるeコマース市場で、ライブ配信を組み合わせたライブコマースという新たな販売プラットフォームが注目されています。
1-1.ライブコマースとは?
テレビショッピングとネット販売を組み合わせた通信販売と言えば、イメージしやすいかもしれません。
ライブコマースとテレビショッピングとの違いは、商品の出品者と消費者がインタラクティブ(双方向)なコミュニケーションを取りながら商品の売買を行える点が挙げられます。
出品者が配信した商品のライブ動画を見ながら、視聴者がリアルタイムで質問やコメントをすることで、商品に関する疑問や不安を解消できる点が大きなメリットとして挙げられます。
また、出品者とリアルタイムで直接コミュニケーションを取れることから、従来のネットショッピングやテレビショッピングでは得られなかった新たな購買体験が得られることも大きな特徴の一つです。
現在、中国ではライブコマースが爆発的に普及しており、影響力のあるインフルエンサーも数多く誕生しています。
日本でもYoutubeやInstagramで多くのインフルエンサーが誕生している流れから、今後ライブコマースが大きな盛り上がりを見せる可能性が高いと思われます。
1-2.日本でのライブコマースの動きは?
経済産業省が発表した「平成28年度 電子商取引に関する市場調査」によると、2016年の日本のeコマース市場は15.1兆円となり、前年比+9.9%増という高い成長を遂げています。
ライブコマースは、消費不況が叫ばれる中で成長を続けるeコマース市場を更に牽引するプラットフォームとして期待されており、多くの企業がライブコマースに関連するアプリをリリースしています。
代表的なライブコマースとしては、フリマアプリ首位のメルカリが2017年7月6日にリリースした「メルカリチャンネル」が挙げられます。
メルカリチャンネルでは、個人でも自由にライブ動画を配信して商品を売ることができます。
そんなメルカリは、ユニコーン企業として知られ2018年6月に東証マザーズに新規上場(IPO)することが予定されています。
2018年最大のビッグイベントになると期待されているメルカリの上場は、ライブコマース関連銘柄との連想買いがおこる可能性もあるので注目です。
2018年に注目されるテーマ株の一つになるかもしれない、ライブコマース関連銘柄は注目していきましょう。
2.ライブコマース関連銘柄はまだまだこれから
eコマース市場の更なる牽引役として注目されるライブコマースですが、関連銘柄はまだ数えられる程度しかなく、マーケットでも注目されるテーマ株にはなっていないのが現状です。
2-1.メルカリチャンネルへの参入を発表したRIZAP
美容・健康関連の通販事業を手掛け、減量ジム「ライザップ」で有名な【2928】RIZAPは、2018年2月14日にメルカリチャンネルへの参入を発表しました。
この発表後、2018年2月14日引けには1,800円だった同社の株価は、翌週には1,940円まで一時上昇しました。
しかし、その後はライブコマースの材料で買いが持続するような動きとはなっていません。
現在、ライブコマースを手掛けている企業は、メルカリなどの非上場IT企業に多く、まだ大きな注目を集めるには至っていないのが現状であると言えます。
そのため、国内最大級のライブコマースであるメルカリチャンネルを手掛けるメルカリの新規上場には期待が集まります。
メルカリが新規上場し、メルカリが力を入れているメルカリチャンネルに注目が集まることになれば、ライブコマースが注目されるテーマになることも期待されます。
2-2.俳優の山田孝之氏と会社を設立したトランス・コスモス
2017年9月5日に、俳優の山田孝之氏とECプラットフォームを運営する会社ミーアンドスターズを設立したと発表した【9715】トランス・コスモス
インフルエンサーのプレミアムコンテンツを、ライブ動画で販売するというこの材料が好感されました。
材料発表日の終値2,427円から上値を伸ばし、約5ヵ月後の2018年2月1日には高値3,330円をつけました。
現在、急成長セクターであるeコマースに関連する銘柄は、多くの銘柄が大きな上昇を見せています。
しかし、ライブコマースについては、まだ投資家の関心を集めるには至っていません。
今後、メルカリ上場を機に、ライブコマースに投資家が大きな関心を寄せるようになるかどうかが注目されます。
3.主要ライブコマース関連銘柄チェックリスト
ライブコマース関連銘柄より厳選した注目株をチェックしておきましょう。
銘柄 | 株価 | 主なサービス |
【2432】DeNA | 2,029円 | ライブ配信アプリ「Laffy」 |
【2497】ユナイテッド | 4,655円 | メルカリに出資 |
【2928】RIZAPグループ | 1,685円 | メルカリチャンネルでライブ配信 |
【3048】ビックカメラ | 1,753円 | 傘下のソフマップが「アキバ☆ソフマップLIVE」および「ソフマップLIVE」 |
【3415】TOKYO BASE | 1,185円 | ライブコマースアプリ「PinQul」を運営するFlattと共同で、新プライベートブランドをライブコマース上で販売 |
【3903】gumi | 999円 | Candeeに出資 |
【3990】UUUM | 5,000円 | YouTuberマネジメント |
【4689】ヤフー(低位株★) | 453円 | Yahoo!ショッピングLIVE |
【4751】サイバーエージェント | 5,410円 | インターネットテレビショッピング番組「売れるAbemaTV社」 |
【4755】楽天 | 785円 | 楽天市場でライブコマース展開 |
【6050】イー・ガーディアン | 3,780円 | 配信動画の監視を行う「ライブコマースパトロール」の提供 |
【7860】エイベックス | 1,467円 | 所属タレントが「Live Shop!」に出演 |
【8251】パルコ | 1,298円 | ソーシャルライブコマース「Live Shop!」運営のCandeeと協業 |
【9433】KDDI | 2,805円 | 動画メディア事業のエブリーとライブコマースの業務提携 |
【9715】トランス・コスモス | 2,932円 | 俳優の山田孝之氏とECプラットフォームを運営する会社を設立。インフルエンサーのプレミアムコンテンツをライブ動画で販売 |
※株価は2018年4月16日終値で算出
4.ライブコマース関連銘柄の上昇率ランキングTOP3!
過去1年間の安値から高値までを算出し、最も上昇率の高かったライブコマース関連より上位3銘柄を発表致します。
※2017年4月17日~2018年4月17日の1年で算出
4-1.第1位【2928】RIZAP
上昇率 | 7.9倍(安値:388.5円 → 高値:3,090円) |
市場 | 札幌アンビシャス |
RSI | 66.22(やや買われている) |
4-2.第2位【6050】イー・ガーディアン
上昇率 | 3倍(安値:1,602円 → 高値:4,825円) |
市場 | 東証一部 |
RSI | 44.33(売り買い均衡) |
4-3.第3位【2497】ユナイテッド
上昇率 | 2.7倍(安値:1,911円 → 高値:5,230円) |
市場 | 東証マザーズ |
RSI | 65.31(やや買われている) |
※RSIは2018年4月17日終値より算出
5.まとめ
ライブコマースはeコマースの新たな販売形態として注目される可能性があります。
数年前には想像すら出来なかった現在のYoutubeやInstagramの盛り上がりを考えると、今後ライブコマース市場が爆発的に成長する可能性は高いと思われます。
また、2018年6月に予定されているメルカリ上場を機に、投資家から注目を浴びるテーマ株になることも十分に考えられます。
今後が注目なライブコマースは、関連ニュースや関連銘柄の動向を細かくチェックしておきましょう。
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