Jアラート関連銘柄が注目を集める

Jアラートの通知で早朝から慌てて目覚めた方も多いのではないでしょうか?

 

北朝鮮のミサイル発射に伴い、ニュース等で頻繁に取り上げられることとなったJアラートは今後ますます注目されることが予想されます。

 

今回、Jアラートとは何か。そして、有事や気象災害時に発令されたらどうすべきか。また、Jアラート受信方法は?というところまで解説していきます。

 

1.Jアラートで北朝鮮のミサイル発射に警戒!

 

北朝鮮の動向に世界から注目が集まるなか、Jアラートの存在も多くの方に知れ渡るきっかけとなりました。

 

1-1.全国瞬時警報システム「Jアラート」とは

人口衛星と市町村の防災無線を利用して、総務省消防庁から緊急情報を一斉に国民へと知らせることができるJアラート。

2007年から運用を開始しており、北朝鮮ミサイルが沖縄上空を通過した2012年12月と2016年6月にも、沖縄県民への情報伝達に使われています。

 

緊急情報が送信されてから、自治体の受信機に届き、非難や注意を呼びかけるメッセージが防災無線に流れるまでにかかる時間はわずが数十秒。

国民へと速やかに伝え被害の軽減を図るもので、一刻を争う場合には国民保護サイレン(警報音)を鳴らして注意を促します。

 

Jアラートによる伝達内容は、弾道ミサイルだけでなく津波・火山・地震・気象に関する速報や、航空攻撃・特殊部隊攻撃・テロなどの有事関連が対象です。

 

地政学リスクが高まるなか、防衛・軍事関連に絡むJアラートも今後注目のテーマとして期待できるでしょう。

 

1-2.もうひとつのミサイル速報エムネットとの違い

Jアラートの整備が進むなか、実はそれ以前に導入されていたエムネット(Em-Net)というシステムも並行して運用されています。

 

緊急情報を伝える点は同じですが、エムネットと比べて伝達速度や利用タイミングなどが改善されたJアラートが登場したという経緯があるのです。

 

エムネットは比較的安く簡単に導入できますが、伝達速度は1分程度と遅い。

Jアラートは数秒で伝達できるものの、機器の導入には700万円近くの費用が必要なため、自治体に負担がかかってしまうことから設置箇所はまだ少ない。

 

より早く緊急情報を伝え、国民の安全を確保できるJアラートの普及は、今後急速に進む可能性があります。

 

1-3.速報!北朝鮮ミサイルに関する最新動向を追う

8月29日午前6時ごろ、北朝鮮の弾道ミサイルが日本上空を通過。

 

Jアラートを通じて「北朝鮮西岸からミサイルが東北地方の方向に発射された模様です。頑丈な建物や地下に避難して下さい。」と伝えられました。

 

北海道や東北、関東など飛来の可能性がある12道県に発令されてからわずか4分後、襟裳岬の東太平洋に落下したとみられています。

この日、緊迫した株式市場で日経平均は一時170円近く下落。

 

一方でJアラートの受信機など関連製品を扱う【8226】理経は11%以上の上昇を見せる場面もあり、関連銘柄に関心が高まっていることが確認できます。

 

9月9日に建国記念日を控える北朝鮮の動向には今後も目が離せません。

 

2.Jアラートの受信方法や専用アプリをご紹介

 

Jアラートを受け取る手段は自治体の防災無線スピーカーだけでなく、各家庭に設置できる戸別受信機やケーブルテレビ、メールサービスなどがあります。

 

2-1.携帯各社のサービスでJアラートをメール通知

iPhoneやAndroidのスマホはJアラートを受信する機能が備わっており、docomoではエリアメール、auとSoftBankでは緊急速報メールとして届きます。

 

Jアラートは自治体から自動的にスマホへと情報が伝達される流れですが、中には受信しても画面表示や警告音が鳴らないケースもあるそうです。

 

警報音がならない2つの理由
  • 端末の受け取り設定が「オフ」になっている
  • SIMフリーのスマホを使っている

流通が本格化している「SIMフリースマートフォン」では非対応端末が多いようで、消防庁からも注意喚起されています。

緊急時に備えてご自身の受信環境を確かめておきましょう。

 

2-2.教えて!Jアラートが鳴らない場合の対処法

受信できない、もしくは受信できるかわからないという方もご安心下さい。

Jアラートが受信できるスマホ専用アプリは、消防庁が対策案として公開しているものをご紹介します。

 

▼Yahoo!防災速報

https://emg.yahoo.co.jp/

 

ヤフー社が無料で提供しているアプリで、緊急時の情報を通知でお知らせしてくれる機能が備わっており、通知の「ON/OFF」も設定可能です。

 

また、一部の地方公共団体で実施しているものですが、事前に登録したメールアドレスで受信する方法もあります。

Jアラート対応の端末でも、多くの情報を収集する手段として専用アプリのインストールはお勧めです。

3.数少ないJアラート関連銘柄に資金集中の予感!

注目される北朝鮮のミサイル以外にも、気象災害時の強い味方として改めてJアラートへの関心が高まっています。

 

関連銘柄は限られており、資金が集中しやすいので要チェックです!

 

3-1.【8226】理経

市場 東証ニ部
業種 卸売業
単位 100株
比較される銘柄 ソレキア、UKCHD、シンデンハイ
注目ポイント 衛生通信技術に定評があり官公庁や大学向けに強み

防災・映像・通信分野のシステムソリューション事業を展開。

 

高い運用性が強みで注目度が高まるJアラートの受信機を販売する同社は順調に販路を拡大中で、Jアラート関連銘柄の大本命として注目です!

 

3-2.【6709】明星電気

市場 東証ニ部
業種 電気機器
単位 1,000株
比較される銘柄 東京計器、日無線、OKI
注目ポイント 気象・防災用観測装置と人工衛星用観測機器に強み

気象観測や防災システム、環境計測等の開発・製造・販売を手掛ける。

 

Jアラートの受信機と連動するJL表示処理装置や音声FAX同報装置で、自治体や企業の職員の安否を確認できる職員参集システムを構築している。

 

3-3.【7721】東京計器

市場 東証ニ部
業種 精密機器
単位 1,000株
比較される銘柄 日無線、ミネベア、明星電
注目ポイント 船舶・航空器の大手で防衛庁向けに実績

船舶港湾機器、油空圧機器、流体機器、防衛・通信機器の開発・製造・販売まで行う精密機器メーカー。

 

防衛関連銘柄としても意識されていることも強み。

 

4.まとめ

ミサイル発射がまたいつ起きてもおかしくない状況のなか、北朝鮮問題による地政学リスクは高まるばかりです。

緊急時に備え、わたしたちも自ら積極的に情報収集し、身を守らなければなりません。

 

全国瞬時警報システム、Jアラートの整備が今後加速していくことは必須ですので、株式市場の重要テーマとしても押さえておきましょう。