急騰銘柄特集!話題となったあの株はどれだけ上がった?

2017年、最も上昇率の高かった低位株は【3810】サイバーステップで、株価21倍を達成!

低位株を筆頭にAIやビットコインバブル、北朝鮮リスクやライザップ祭りなど主力テーマは大盛り上がりで、個人投資家にとって稼ぎやすい1年でした。

 

2018年人気のテーマや期待の急騰低位株を押さえておく意味でも、今回は2017年の株式市場を振り返り大躍進の銘柄を中心にピックアップしていきます。

 

1.2017年の株式相場を振り返って

アメリカ経済の恩恵を受けつつ歴史的な上昇を遂げた2017年の株式相場を振り返ってみると、様々な困難を乗り越えた強い相場だったことが分かります。

1-1.日経平均株価は20年ぶりの高値水準

2017年10月24日まで16営業日連続で上昇した日経平均株価は、過去最長の連騰記録を打ち出し20年ぶりの高値水準に達しました。

 

ここまでの道のりは険しく、前半の4月頃は米軍によるアフガニスタン空爆や北朝鮮の度重なるミサイル発射など、地政学リスクの高まりで一時18,224円まで下げる展開に。

 

年初来安値更新を続ける局面もありましたが、世界的な金融緩和の恩恵を受けつつ日本経済は好転し、9月頃から株価は総じて買われていきました。

 

2018年を迎えた現在、日経平均株価は25,000円に届く勢いで上値を切り上げており、国内企業が好業績かつ、個人投資家の買い意欲がいかに旺盛かを物語っています。

 

市場の過熱感からバブル期以来の株高と言われるなか低位株人気はさらに高まりを見せており、テーマに沿った短期的な値幅取りがトレンドのひとつにもなっているようです。

 

1-2.話題になったテーマと急騰低位株の特徴

2016年はバイオ関連銘柄が大いに賑わったことは記憶に新しいですが、2017年に入り、まず注目されたテーマはゲームや防衛関連です。

 

これまで【2121】ミクシィ、【4777】ガーラなど大化け銘柄を輩出しているセクターだけあって、新作リリース等の好材料に個人投資家は過剰に反応する傾向があるようです。

 

市場全体に大きな影響を及ぼした北朝鮮リスクでは防衛関連銘柄に資金が集中し、とくに新興市場が賑わいを見せました。

 

また、買収によって躍進した【2928】ライザップグループもブームを巻き起こし、傘下入りした【3185】夢展望はテンバガーを達成するなど低位株を中心に関連銘柄は連日高値を追っています。

 

他にも任天堂関連や、個人投資家の資金大半が向かったビットコイン関連、2017年後半の衆議院選挙では保育・子育て関連に注目が集まりました。

 

アメリカから上陸したばかりのAIスピーカーをはじめ、様々な分野で活躍するAI(人工知能)EV(電気自動車)関連は世界的にも今後息の長いテーマとなるでしょう。

 

2017年の相場を牽引したそれぞれのテーマから、主力関連銘柄を次に見て行きましょう

2.人気テーマの中でも注目された急騰低位株

テーマとして注目された銘柄は今後も話題に上がるたび真っ先に買われる傾向にありますので、それぞれの主要関連銘柄をおさえておきましょう。

2-1.【6938】双信電機(EV関連)

上昇率 4.6倍(安値:274円 → 高値:1,267円)
市場 ジャスダック
主なサービス ノイズ除去フィルター、コンデンサー、集積回路等の製造

EV用のノイズ除去フィルターやコンデンサー製造を主力とする電子部品メーカーで、主に9月から10月にかけての上昇が目立ちます。

 

円安効果も受けやすい同社は電磁シールド室調査委員会にも名を連ねており、防衛関連としても注目される面白い銘柄で個人投資家の人気が高まっています。

 

2-2.【4274】細谷火工(防衛関連)

上昇率 5倍(安値:462円 → 高値:2,343円)
市場 ジャスダック
主なサービス 照明弾や発煙筒等の火工品

北朝鮮リスクによって注目を集めている同社は、防衛関連銘柄の中でも時価総額が小さく値動きが軽いため短期資金が集中している。

緊迫した状況は長期化するとみられていますので、今後もミサイル報道後や製品の受注増加期待によって物色が向かいやすい銘柄と言えます。

2-3.【3185】夢展望(ライザップ関連)

上昇率 11.3倍(安値:221円 → 高値:2,500円)
市場 東証マザーズ
主なサービス 女性用衣料品ネット販売

2017年はライザップの積極的な買収により市場はライザップ祭りで大いに盛り上がり。グループ傘下となった同社も大きな刺激を受けています。

長年停滞していた業績は急成長し、わずか数か月のうちにテンバガーを達成するなど、低位株投資の魅力を最大限に発揮したお宝銘柄でした。

2-4.【6433】ヒーハイスト精工(AI関連)

 

上昇率 3.5倍(安値:213円 → 高値:758円)
市場 ジャスダック
主なサービス 二足歩行ロボット向け軸受を提供

第3次人工知能ブームと言われた2017年から活躍の場を大きく広げ、今や多くの作業をロボットがこなしているほど重要な位置付けとなっています。

収益増により8月頃から買われ始めた同社株は、2018年に入ってからも上値を追う展開となっているため、今年はさらに大きな成長を見せる可能性があります。

 

2-5.【3825】リミックスポイント(仮想通貨関連)

 

上昇率 12.6倍(安値:144円 → 高値:1,820円)
市場 東証二部
主なサービス 電力管理・売電事業、子会社にビットポイントジャパン

仮想通貨の中でもとくにビットコイン関連銘柄として注目されている同社は、子会社の「ビットポイントジャパン」が仮想通貨取引所を運営。

上昇率12倍の急騰劇をわずか2か月で達成していることから、個人投資家により過熱するビットコインバブルの今後の動向から目が離せません。

 

 3.2017年!最も上昇率の高かった低位株ランキング

2017年の大発会から大納会までの1年間で、最も高い上昇率を付けた低位株トップ3をご紹介してきます。

3-1.第1位【3810】サイバーステップ

上昇率  21.3倍(安値:373円 → 高値:7,980円)
市場  東証二部
主なサービス  PCオンラインゲーム開発

ゲーム開発大手の同社は格闘ゲームを主力に韓国でも人気を誇り、2017年は「オンラインクレーンゲーム・トレバ」が大ヒット。

課金収入が好調で4月に発表した7.5倍の上方修正によって市場では一気に火が付き、わずか半年ほどで20倍越えを達成する急騰を見せました

 

3-2.第2位【3053】ペッパーフードサービス

上昇率  14倍(安値:583円 → 高値:8,230円)
市場  東証一部
主なサービス  いきなりステーキを展開

全国展開する低価格レストランのペッパーランチから、立ち食い店「いきなりステーキ」に軸を移したことが功を奏し、業績を大幅に改善させてきました。

 

堅調に推移する株価は軽くテンバガーを達成しましたが、大量出店の計画があがっている今後も快進撃は続くと予想されます。

 

3-3.第3位【2722】アイケイ

上昇率  13.7倍(安値:499円 → 高値:6,880円)
市場  ジャスダック
主なサービス  韓国化粧品やPB商品のネット通販

インターネットやテレビ・カタログ通販にて雑貨、化粧品、自社ブランド商品(PB)の販売が好調で最高益更新を続けてきた同社。

 

年間を通して右肩上がりの綺麗なチャートを描いており、販路を広げ成長意欲が見られることから、上昇の余地はまだ十分残されているかもしれません。

 

4.まとめ

2017年は投資家の皆さまにとってどのような1年でしたか。

 

業績を伸ばし大躍進した銘柄や思惑によって激しく物色が向かった銘柄など、様々な目線から大化け急騰銘柄が誕生した年だったと思います。

 

どれも共通して初動時は株価500円以下であるため、2018年も引き続き急騰のカギを握る「低位株」を発掘していきましょう。