マイホーム購入は夢のまた夢?株式投資の運用計画次第です

今回は、マイホームを購入するための株式投資の在り方について。

 

マイホームは日本人の憧れとなっており、人生最大の買い物と言っても過言ではありません。しかし、マイホームを購入するには頭金を払い、住宅ローンを組むことになる人が大多数でしょう。

 

無理のないマイホーム購入を実現すべく、株式投資における資産計画を考えるきっかけになれば幸いです。

誰もが憧れる『マイホーム』

人生最大の買い物となる「マイホーム」について、お金という観点から見ていきましょう。

マイホームは人生最大の買い物

マイホームに子供の教育費、それと老後資金、これらは人生における三大支出とされており、マイホーム(土地と住宅)自体は3,000万円程度で買うことができます。

問題は、現金で一括購入できない場合に組むことになる多額の住宅ローン。

 

ローン年数や金利にもよりますが、3,000万円のマイホームを買うと総額で4,000万円から6,000万円の住宅ローンを組むことになります。

住宅ローン控除や住宅ローン減税もありますが、住宅ローン全体から見るとほとんど影響がない程度の減税効果にしかなりません。

 

また、住宅ローンを組むときには一定の頭金を支払うことになりますが、頭金に資産の大半を使うことになると、株式投資を始めとする投資の類は再び種銭を貯めないといけなくなります。

多くの日本人にとっては、上手に資産計画を練らなければマイホーム購入と投資の両立は難しくなってしまうものです。

購入に向けて貯金をしている人も

マイホームの購入は、貯金から頭金を払って住宅ローンを組むのが一般的。

住宅ローンの利息を少しでも安くするためには頭金をたくさん払う必要がありますので、マイホーム購入に向けて貯金をしている人も少なくないでしょう。

 

例えば、主婦のこゆきさんはマイホーム購入に向けて節約生活に励んでいる様子をブログにつづっています。

彼女の場合、iDeCo(個人型確定拠出年金)の検討やブログ収入、ふるさと納税、給料全額貯金など、堅実でとても気合いが入っていますね。

 

購入者の平均年収・年齢

国土交通省住宅局が平成30年3月に発表した「平成29年度住宅市場動向調査報告書」から、マイホーム購入者の平均年収や平均年齢を見ていきましょう。

 

マイホーム購入の平均年齢は以下の通りとなっています。

  • 注文住宅は46.1歳
  • 分譲住宅は41.5歳
  • 中古住宅は46.5歳
  • リフォーム住宅は59.1歳

 

注文住宅の世帯年収は「400万~600万円未満」の世帯が29.8%と最も多く、平均世帯年収は698万円。

注文住宅の住宅資金は全国平均で3,073万円、うち自己資金は907万円(三大都市圏では1043万円)となっています。

 

近年需要が増えている中古住宅についても同様に見ていきます。

中古住宅の世帯年収は「400万~600万円未満」の世帯が28.9%、中古マンションで31.2%。

平均世帯年収はそれぞれ668万円、632万円となっています。

 

中古住宅の住宅資金は平均2,857万円、自己資金は平均1,318万円です。

この数値だけ見ると新築住宅と中古住宅を買う層に経済的な格差は見られず、同時に新築住宅と中古住宅の価格にほとんど差がないことがわかりました。

 

株式投資の利益でマイホーム

株式投資の利益をマイホーム購入に充てる資産計画について考えていきます。

マイホーム目的の投資家をご紹介

株式投資で得た利益を頭金にしてマイホームの購入を検討する人も増えてきています。

 

例えば、こちらのブログでは株主優待やIPOを駆使してマイホーム購入を目指しています。

ただ、日本ではマイホームを購入するまでは株式投資をしていても、マイホーム購入後に続けている投資家は少ないようです。

 

これは株式投資で貯めた資金を頭金にしてしまうと、株式投資で得られる利益が(フロー)激減してしまうため。

 

月利5%で運用できるスキルがあれば、マイホームに頭金1,000万円使った場合、マイホームを得る代わりに毎月50万円の投資収入を無くすことを意味します。

つまり、運用スキルがある人にとってはマイホームの購入は非合理的な行為になる場合があるのです。

 

株式投資の利益でマイホーム購入を目指すのであれば、そこに向けてしっかりと資産計画を練ることが大事になってきます。

購入に向けて資金計画しよう

資金計画は現実的なものにしなければいけません。

 

前の年に年利50%を達成したからといって、その翌年も同じ運用ができると考えるべきではないでしょう。

言うまでもなく、株式投資でマイホームの頭金を作ることは可能ですが、資金計画では多く見積もって年率3~5%に設定することです。

 

マイホーム購入後、株式投資の利益をローンの返済に充てたい場合は、投資金を3分の1程度残した上でマイホームの頭金に使いましょう。

夢のマイホームの頭金を作るだけでなく、ローンの返済をするにあたっても株式投資のスキルを役立てたいところです。

株式投資のみでの資産計画は危険

マイホームを購入するために株式投資だけで資産計画をするのは危険。

投資での利益は給料のような固定給ではないですから、基本的には全て給料で賄える範囲にするのが現実的でしょう。

 

本来、投資家にとっては頭金を失い、かつ住宅ローンを組んで個人用住宅を購入する行為は、合理的ではないと考えます。

もちろん投資用住宅なら話は異なるでしょう。

 

ただし、今後日本では新築住宅を過剰に作り過ぎた反動と、少子化・人口減少による影響で、2033年には全国の住宅の3戸に1戸が空き家になると推測されています。

それに伴い住宅価格の大幅な下落も予想されているのです。

 

人生100年時代の資産形成を念頭に置くのでしたら、無理して今すぐに夢のマイホームを買う必要があるかどうか考えてみるのも悪いことではありませんね。

資産構成の在り方や考え方

日本銀行調査統計局が2018年8月14日に発表した「資金循環の日米欧比較」から、日本とアメリカ家計の資産構成について見ていきます。

同資料の「家計の金融資産構成」によると、日本では現金・預金が52.5%と最大となっており、株式が10.9%、投資信託が4.0%、債券が1.3%、保険・年金が28.5%となっています。

 

アメリカでは、現金・預金が13.1%である一方、株式が36.2%、投資信託が11.8%、債券が5.9%、保険・年金は30.2%です。

日本では銀行預金が最も多く、アメリカではリスク資産の株式・投資信託が約半数を占めていることが分かります。

 

どちらが正しいということではないですが、日本人はリスクを取らな過ぎる傾向が見て取れるでしょう。

あなたの家計の金融資産構成と比較し、参考にしてみてはいかがでしょうか。

 

まとめ

マイホームは人生最大の買い物です。

とくに住宅ローンが多額となりますので、ローンの利息を少しでも減らすためには頭金を払う必要があり、そのために資金を作る必要もあります。

 

株式投資で頭金を作ることは十分に可能ですし、資産の3分の1程度を残すことでマイホーム購入後も運用益でローン返済に充てることだって可能です。

まずは株式投資のスキルを磨き、じっくりと資産計画を立て、念願のマイホーム購入を実現させて下さいね。