「貯蓄から投資へ!」という政府のスローガン。
老後不安を無くすため、余裕のある暮らしをするため、株式投資を始める方はここ数年急増してきました。
一方で、投資すること自体に不安があり、まだ始められていないという方も多いようです。
今回は、なぜ株式投資をすべきか、その必要性について考えていきましょう。
目次
老後を支える年金制度の問題点
「資産運用なんかしなくても、老後には年金があるじゃないか」と思っていると危険です。
労働者1人が1人の高齢者を支える未来
私たち現役世代は将来、年金をもらうことができるのでしょうか?
実のところ最近よく話題になるように、年金をもらえる可能性は低いと言われています。
まず、日本の年金制度は現役世代である私たち労働者の負担によって支えられています。
これを「賦課方式(ふかほうしき)」 と言います。
つまり、年金を支えるに十分な労働者数が必要ということですが、今の日本は少子化問題が深刻化している状況です。
総務省の調査によると、人口は8年連続で減少しており、2017年には出生数が初めて100万人を割る事態となっています。
(読売新聞より引用)
今後人口はますます減少していくと考えられており、このままいくと2050年頃には人口が1億人を下回ると予測されているほどです。
これは、より少ない労働者数で年金制度を維持していく必要があるということを意味します。
すると、当然ながら、労働者1人ひとりの負担は今よりも大きくなります。
このままいくと、1人の労働者が1人の高齢者を支えることになってしまいます。
年金制度は既に破綻している?!
現在の年金は、およそ2人の労働者で1人の高齢者を支えている状態です。(1960年は5人で1人)
人口のみならず、平均寿命の観点から言っても年金制度には問題があり、年金制度が始まった昭和36年には、日本人の平均寿命はおよそ67歳でした。
そのため、65歳になって年金の受給が始まったとしても、高齢者はすぐに寿命を迎えていました。
当初の年金制度は老後の数年間を支援する目的でデザインされていたのです。
現在の平均寿命はどうでしょうか?男女の平均値は、およそ83歳です。
65歳で年金の受給が始まった高齢者は、20年近くも年金を受給していくことになるのです。
これは当時の想定をはるかに上回り、年金制度はすでに破たんしていることがお分かりでしょう。
近年、有識者間でもこの問題は議論されており、近い将来、年金制度が廃止になる可能性はきわめて大きいのです。
そのため、政府に頼らず老後に備えた資産を形成しておくことがますます重要になります。
銀行への貯蓄はお金を減らしているだけ
貯蓄といえば「銀行口座にお金を預ける」というのが一般的ですが、銀行への預金金利で本当にお金は増えていくのでしょうか?
インフレが続くとどうなるか
インフレとは、通貨の価値が相対的に低くなることを意味します。
アベノミクスにより、インフレターゲットが2%と設定されたことは記憶に新しいでしょう。
これは、インフレにより景気の回復を狙った政策でした。
実際に、アベノミクスの効果もあり、2017年にはGDPが増加し、失業率にも改善が見られました。
日本の景気が良くなることは望ましいことです。
しかし、これが私たちの貯蓄にとっても好ましいとは限りません。
例えば、このままインフレが続くと、来年の1円の価値は今の1円の価値よりも小さくなります。
これと同じことが私たちの銀行預金にも起こります。
仮に100万円を口座に預けていたとしても、インフレによって10年後にはこの100万円の価値は半分になっているかもしれないのです。
日本の銀行金利は極めて低い水準である
1991年に普通貯金金利は3.2%でしたが、2016年現在では0.0056%しかありません。
当時は銀行にお金を預けていれば増えたかもしれませんが、今では銀行に預けていてもお金は増えないのです。
このように、銀行に貯蓄をすることには将来的に悩ましい問題と言えます。
今後さらに少子化が進み、医療が発達して寿命も延びていくことでしょう。
そうなると、老後の20年以上もの生活は自分自身でなんとかしなければならなくなります。
それも、近い未来です。
私たちは貯蓄という受け身な行為ではなく、投資という積極的なアプローチをとらなければならないのです。
老後のために株を始めよう
昨今ではFX(外国為替証拠金取引)やビットコインなど様々な金融商品がありますが、これらは投機的な要素を含んでいるため、投資初心者にはおすすめできません。
株式投資は資産形成に有利!
株式は、資産価値の変動リスクが小さく、ビットコインのようにハッキングやシステムエラーによるネットワーク障害の影響を受けるリスクも極めて小さいと言えます。
また、株式投資は、ビットコインやFXのような投機的商品と異なり「投資」ですから、株式を購入した企業の価値が高まれば、それに連動して株式の価値も上昇していきます。
企業へ資金を提供するという行為を通して、社会貢献できる点も株式投資の魅力と言えるでしょう。
さらに、現物による株式投資では、FXにあるような追証システムがないため、多大な借金を背負ってしまうリスクもほとんどありません。
そのため、比較的安全に資産形成ができるのです。
あなどれない複利パワー
株式投資をする際に重要なのが「複利」です。
複利とは、利子そのものがどんどん膨らんでいくことです。
例えば、毎年価値が2倍になる、1万円の株式があるとしましょう。
この株式は、来年には2万円、再来年には4万円になります。
このように元本だけが膨らむのではなく、リターン部分が膨らんでいくのが複利の特徴です。
つまり、足し算ではなく掛け算で資産を増やしていくことができるのです。
株式投資では、複利を活かすことで想像を超えるリターンを得ることが可能となります。
複利は投資している期間が長ければ長いほど大きくなるため、投資を始めるタイミングは早いほど良いでしょう。
まとめ
老後に備え、株式投資を始めるべき必要性を理解して頂けたかと思います。
将来に不安を感じたら、投資を始めるタイミングです。
すぐに行動を起こしてみましょう!
株式投資とうまく付き合い、賢い資産運用で明るい未来を手に入れるのです。
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