小売株は業績好調!注目の銘柄とは?

景気回復や訪日外国人によるインバウンド消費の拡大から、小売株(小売り関連銘柄)が好調な業績を背景に値上がりを続けています

 

訪日外国人は2020年東京オリンピックに向けて今後更なる増加が期待されることから、小売株には更なる注目が集まります。

 

小売り関連銘柄の動きとしては、【7453】良品計画【7532】ドンキホーテホールディングスなどが堅調に推移し、株価は1.5倍増

 

2018年も引き続き小売株の業績には注目で、株価の値上がりにも期待です。

 

小売り関連として注目の銘柄をチェックしていきましょう。

 

1.堅調な業績が続く小売株

 

訪日外国人のインバウンド消費拡大でも注目されることが多い、小売株に注目していきましょう。

1-1.小売株とは?

 今回は内需系ディフェンシブ銘柄の代表格である小売株(小売り関連銘柄)を見ていきますが、まずは基本から。

 小売を行う業者を小売業者(リテーラー)と呼びます。

 

小売業に関連する銘柄は、百貨店やスーパー、コンビニなど日常生活でよく利用することがある銘柄が多いため、名前を知っている身近な企業が多数挙がるかと思われます。

 

また、小売株には値動きが小さいディフェンシブ銘柄が多いことからも、株を始めたばかりの投資初心者におすすめしたいテーマ株であると言えます。

 

小売業と聞くと、インターネット販売の増加などから業績が低迷している印象があるかと思われますが、実は最高益を更新して株価も大きく上昇している銘柄が少なくありません

 

株の勉強を始めたばかりの投資初心者の方は、身近な小売株から投資の勉強を始めてみることをおすすめします。

 

1-2.小売業にとって注目のニュースは?

 

小売株に投資する際に注目したい材料を見ていきましょう。

まず、近年好調な業績が続いている企業に多いのは、利益率の高い自社のプライベートブランド商品を展開していることです。

 

「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングや「セブンプレミアム」で知られるセブン&アイホールディングスなどでは、この取り組みが進んでいます。

 

次に、人口減少が進む日本国内に留まらず、欧米やアジアに展開して売り上げを伸ばしていることも大きなポイントになります。

 

更に、近年2ケタに迫る勢いで成長しているEコマース市場、つまりネット販売に力を入れていることも重要なポイントになってきます。

 

また、2020年東京オリンピックに向けて訪日外国人によるインバウンド消費の拡大は小売業にとっては追い風となります。

 

このような様々な観点から、小売株を攻略していくことでより有望な銘柄を見つけられる可能性が出てきます。

 

 

2.業績が好調な小売株はこの1年で大きく値を上げた

 

業績が好調だった小売株が、この1年間にどのような値動きをしたのかを見ていきましょう。

2-1.「無印良品」を展開している良品計画

 自社ブランド「無印良品」を展開しており、衣料や雑貨などの販売を行う【7453】良品計画は、小売株の中でも注目されている銘柄の一つです。

同社は海外展開にも力を入れており、決算でも好調な業績を発表していることから、この1年で大きく値を上げました。
 同社の株価は、2017年4月には25,140円でしたが、2018年4月現在は37,000円前後で推移しています。

 

この1年で1.5倍近い値上がりとなったことになります。

 

この上昇の背景にあるのは、やはり好調な業績が投資家から好感されたことが真っ先に挙げられます。

 

また、同社と同じく、プライベートブランドが強く、海外展開にも力を入れている【9983】ファーストリテイリングも、この1年で50%近い値上がりとなっています。

2-2.「ドン・キホーテ」を展開するドンキホーテホールディングス

 総合ディスカウントストア「ドン・キホーテ」を展開している【7532】ドンキホーテホールディングスも注目の小売株です。

同社は、景気回復やインバウンド消費の拡大を背景に、この1年で大きな値上がりを見せました。
  同社の株価は、2017年4月末4,065円から1年後の2018年4月には6,000円前後で推移しています。

 

この1年で1.6倍の値上がりとなりました。

 

同社は、訪日外国人からの評判が非常に高いことで知られており、今後もインバウンド消費に関連した小売株として注目されます。

2-3.「アピタ」「ファミリーマート」を展開するユニー・ファミマホールディングス

スーパーマーケット「アピタ」やコンビニエンスストア「ファミリーマート」を展開する【8028】ユニー・ファミリーマートホールディングスも、2017年に投資家から注目された小売株の一つです。

同社は、好調な業績や海外展開に積極的な姿勢が投資家から好感されました
 同社の株価は、2017年9月の安値5,500円から、2018年4月に10,000円の大台を突破。

 

この1年で1.8倍の上昇となりました。

 

この1年で大きな値上がりを見せた小売株は、プライベートブランドを確立しており、業績が好調で、海外展開に力を入れていることが分かります。

 

 

 

3.主要小売り関連銘柄チェックリスト

小売り関連銘柄より厳選した注目株をチェックしておきましょう。

銘柄 株価 主なサービス
 【2651】ローソン 7,160円  コンビニエンスストア「ローソン」
 【2670】ABCマート 7,090円  靴小売店「ABCマート」
 【3064】MonotaRO 3,940円  事業者向け通販サイト「モノタロウ」
 【3086】Jフロント リテイリング 1,721円  百貨店「大丸松坂屋百貨店」、ファッションビル「パルコ」
 【3092】スタートトゥデイ 3,010円  衣料品通販サイト「ZOZOTOWN」
 【3099】三越伊勢丹ホールディングス 1,194円  百貨店「三越伊勢丹」
 【3382】セブン&アイ・ホールディングス 4,760円  コンビニエンスストア「セブンイレブン」、スーパー「イトーヨーカ堂」
 【7453】良品計画 37,250円  衣料販売店「無印良品」
 【7532】ドンキホーテホールディングス 5,670円  総合ディスカウントストア「ドン・キホーテ」
 【8028】ユニー・ファミリーマートホールディングス 10,000円  スーパー「アピタ」、コンビニエンスストア「ファミリーマート」
 【8233】高島屋 929円  百貨店「高島屋」
 【8267】イオン 2,077円  大型総合スーパー「イオン」、大型ショッピングセンター「イオンモール」
 【9831】ヤマダ電機 570円  家電量販店「ヤマダ電機」
 【9843】ニトリホールディングス 18,510円  家具・インテリア販売チェーン「ニトリ」
 【9983】ファーストリテイリング 47,510円  衣料販売店「ユニクロ」

※株価は2018年4月20日終値で算出

 

4.小売関連銘柄の上昇率ランキングTOP3!

 

 過去1年間の安値から高値までを算出し、最も上昇率の高かった小売関連より上位3銘柄を発表致します。

 

※2017年4月20日~2018年4月20日の1年で算出

 

4-1.第1位【3550】スタジオアタオ

チャート画像
上昇率  2.4倍(安値:1,336.6円 → 高値:3,270円)
市場  東証マザーズ
RSI  36.04(やや売られている)

 

4-2.第2位【8028】ユニファミマ

チャート画像
上昇率  1.89倍(安値:5,500円 → 高値:10,440円)
市場  東証一部
RSI  66.44(やや買われている)

 

4-3.第3位【3088】マツモトキヨシHD

チャート画像
上昇率  1.8倍(安値:2,700円 → 高値:4,865円)
市場  東証一部
RSI  61.93(やや買われている)

※RSIは2018年4月20日終値より算出

5.まとめ

今回紹介してきた小売株は、年間で+50~100%の上昇をした銘柄が多いことが分かりました。

 

この上昇幅は、年間で数倍の上昇になった銘柄も珍しくない半導体関連銘柄や働き方改革関連銘柄など、2017年に東証を牽引したテーマ株と比べると見劣りするかもしれません。

 

 

しかし、小売株には、下落する際のリスクも小さいディフェンシブ銘柄であるというメリットがあります。

 

 

 このような利点があることから、小売株は株を始めたばかりの投資家にもおすすめできるテーマと言えます。

 

インバウンド消費の取り込みや、海外展開といったポイントをチェックすることで、今後の有望銘柄を見つける可能性が高まるでしょう。