「ジュエリー関連銘柄」は500円以下の低位株が多い為、気になるセクターの1つ。
ジュエリー関連といえば、外国人観光客の増加によるインバウンド消費の拡大を背景に、指輪やネックレス、ペンダントといった宝飾品の売上が増えています。
外国人観光客は2020年東京オリンピックに向けて一段と増加することは確実であり、高級宝飾品の売上が更に伸びると期待されます。
お宝が眠る?ジュエリー関連銘柄に注目してみましょう!
目次
1.ジュエリー(宝飾品)関連銘柄
今回は、インバウンド消費でも期待されるジュエリー(宝飾品)関連銘柄に注目していきます。
1-1.ジュエリー(宝飾品)関連銘柄とは?
今回注目するジュエリー関連銘柄は、「宝飾品関連銘柄」や「宝石関連銘柄」、「アクセサリー関連銘柄」などとも呼ばれます。
一般的に、宝飾品は景気が良くなると売り上げが伸びると言われており、宝飾品市場の動向は景気のバロメータの一つであると言えます。
国内マーケティング調査を手掛ける矢野経済研究所が発表した2017年の国内宝飾品小売市場規模は、前年比+0.6%増の9,468億円とほぼ微増となりました。
国内景気はいざなぎ景気を超える戦後2番目に長い好景気と言われていますが、宝飾品はやや苦戦しているようです。
ここ数年、国内の宝飾品市場を牽引しているのが、急増する外国人観光客によるインバウンド消費です。
日本の宝飾品は外国人からの人気が高く、化粧品に次いで爆買いされる人気商品となっています。
日本政府は、2020年東京オリンピックに向けて訪日外国人4,000万人を目標に掲げていますが、2017年の訪日外国人観光客数は過去最高の2,869万人となっています。
2018年に入ってからも前年同月を上回るペースで外国人観光客が増加しており、デパートなどでは高額な宝飾品の売上が前年を上回る好調な売れ行きとなっていることが報告されています。
1-2.ジュエリー関連銘柄にはどのような銘柄があるか?
ジュエリー関連銘柄は、宝飾品を販売する宝飾品専門店が中心になってきます。
宝飾品を販売している場所としては、デパートや百貨店などが連想されるかと思います。
デパートでの宝飾品売り上げはインバウンド消費を背景に上がっていることは確かです。しかし、デパート全体での売り上げはネットショッピングなどに押されて年々下がっています。
いくら化粧品や宝飾品を始めとするインバウンド消費が好調とはいえ、時代にそぐわない百貨店やデパートを成長させるほどの効果はないというのが現実です。
外国人や富裕層向けに宝飾品を売っているからといって、デパート株などの全体の売上が下がっている銘柄を物色するのはリスクがあると考えられます。
宝飾品の販売を手掛ける宝飾品専門店の多くは、宝飾品の自社製造も手掛けていることが多いですが、宝飾品の製造に特化した銘柄にも注目していきましょう。
また、宝飾品の中古販売を手掛けている銘柄も関連銘柄として挙がってきます。
2.ジュエリー関連銘柄の推移
2-1.日本全国でジュエリーブランドを展開するAs-meエステール
多くのジュエリーブランドを展開し、全国で300店舗以上の直営店を運営している【7872】As-meエステールは、ジュエリー関連銘柄の中でも大きく上昇している銘柄です。
同社は、「エステール」を始めとした11のショップブランドを日本全国に展開しており、経済成長著しい中国やベトナムにも進出しています。
同社の株価は、2017年8月には707円を付けていましたが、2017年11月に発表した決算が好感されて上昇していき、2018年3月には一時1,269円まで上昇しました。
この1年で最大約1.8倍の上昇となりましたが、高値を付けてからは下げており、2018年8月現在は800円前後で推移しています。
2-2.「VERITE」などのジュエリーブランドを展開するベリテ
関東を中心に宝飾品小売店を展開する【9904】ベリテも、宝飾品関連銘柄として大きく上昇している銘柄です。
同社は、「VERITE」や「MAHARAJA」、「MiMiKaZaRi」などのジュエリーブランドを展開しており、デパートやショッピングモールに多く出店しています。
同社の株価は、2017年8月には173円の低位株でしたが、この1年大きく上昇しており、2018年5月には506円まで上昇しています。
この1年で最大2.92倍の上昇となっており、2018年8月現在も420円前後で推移しています。
3.主要ジュエリー関連銘柄チェックリスト
ジュエリー関連銘柄より厳選した注目株をチェックしておきましょう。
銘柄 | 株価 | 主なサービス |
【2736】フェスタリア | 2,475円 | 宝飾品の製造・販売 |
【2780】コメ兵 | 1,993円 | 中古品販売「KOMEHYO」運営、ブランド品販売に注力 |
【3174】ハピネス・アンド・ディ | 1,069円 | ブランドショップ「ハピネス」を運営 |
【7571】ヤマノホールディングス(低位株★) | 98円 | 和装宝飾事業 |
【7597】東京貴宝 | 3,475円 | 宝飾品卸専業 |
【7638】NEW ART(低位株★) | 27円 | ブライダルジュエリー(ダイヤモンド) |
【7810】クロスフォー(低位株★) | 344円 | ジュエリーの開発・製造販売 |
【7872】As-meエステール | 767円 | ジュエリー販売店「エステール」 |
【7878】光・彩 | 2,590円 | ジュエリーパーツ(国内トップシェア) |
【7889】桑山 | 623円 | ジュエリー製造大手(国内トップシェア) |
【7937】ツツミ | 2,096円 | 宝飾品の企画・販売 |
【8008】ヨンドシーホールディングス | 2,382円 | ジュエリーブランド「4℃」 |
【8139】ナガホリ(低位株★) | 241円 | 宝飾品の製造・販売 |
【8201】さが美グループホールディングス(低位株★) | 149円 | 呉服専門チェーン、宝飾品も手掛ける |
【9904】ベリテ(低位株★) | 428円 | 宝飾品小売大手 |
※株価は2018年8月27日終値で算出
4.ジュエリー関連銘柄の上昇率ランキングTOP3!
過去1年間の安値から高値までを算出し、最も上昇率の高かったジュエリー関連より上位3銘柄を発表致します。
※2017年8月28日~2018年8月28日の1年で算出
4-1.第1位【9904】ベリテ
上昇率 | 2.92倍(安値:173円 → 高値:506円) |
市場 | 東証二部 |
RSI | 47.36(売り買い均衡) |
4-2.第2位【3558】ロコンド
上昇率 | 2.34倍(安値:733円 → 高値:1,720円) |
市場 | 東証マザーズ |
RSI | 62.03(やや買われている) |
4-3.第3位【3174】ハピネス・アンド・ディ
上昇率 | 2倍(安値:883円 → 高値:1,821円) |
市場 | ジャスダック |
RSI | 43.69(やや売られている) |
※RSIは2018年8月28日終値より算出
5.まとめ
この1年のジュエリー関連銘柄の動向を見てみると、決算が良好だったAs-meエステールと低位株のベリテが大きな上昇となっています。
しかし、その他のジュエリー関連銘柄は横ばいとなっている銘柄もあるため、テーマ株全体としては苦戦している状況であるとも言えます。
ただ、宝飾品はインバウンド消費で化粧品と並び注目される品目であること、500円以下の値動きの軽い銘柄が多いこともあり、今後の動きが注目されます。
ジュエリー関連のニュース、銘柄の動向は日々チェックし「お宝低位株」を見逃さないようにしておきましょう。
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