資源が枯渇しない「再生エネルギー」に期待!
【9519】レノバは3.7倍!!【6652】IDECは2.3倍!!
枯渇する心配がなく、二酸化炭素を排出しない再生エネルギーが、福島第一原発事故以降、世界的に注目されるようになっています。
太陽光発電や風力発電、バイオマス発電といった再生エネルギーは21世紀の人類のエネルギー事情には欠かせないものになってくると期待されます。
再生エネルギー関連銘柄に再注目してみましょう!
目次
1.永続的なエネルギー源として注目される再生エネルギー
枯渇する心配がなく地球にクリーンなエネルギー源として、再生エネルギーが大きな注目を集めています。
1-1.再生エネルギーとは?
今回は、福島第一原発事故以降、大きな注目を集めるようになった再生エネルギー関連銘柄に注目していきます。
再生エネルギーのメリットとしては、石油資源のようないつか枯渇する懸念がある資源を使わず、発電時に二酸化炭素を排出しないことが挙げられます。
また、2011年3月に起きた福島第一原発事故のような、発電所の甚大な事故が発生するリスクがないことも大きなメリットとして挙げられます。
一方、デメリットとしては、設備価格が高く、発電量が自然状況に左右されることから安定しないこと、火力発電や原子力発電に比べると発電コストが圧倒的に高いことなどが挙げられます。
なお、これらのデメリットを補うために、再生エネルギーの電力系統は、「スマートメーター」を使って電力の供給を最適化した次世代送電網ことスマートグリッドが主流となっています。
また、日本では再生エネルギーの普及のため2012年7月から再生エネルギーの固定買い取り制度が導入され、太陽光発電を中心に再生エネルギーへの新規事業者が相次ぎました。
しかし、その後、買い取り価格が段階的に引き下げられており、2017年には太陽光発電関連事業者の倒産件数が過去最多となるなど、バブルが崩壊しつつあるというのが現状です。
1-2.再生エネルギーのそれぞれの特徴は?
再生エネルギーと一口に言っても多くの種類がありますが、再生エネルギーとして注目される5つの発電方式について見ていきましょう。
- 水力発電
水が高い所から低い所へ流れる際の位置エネルギーを利用した発電方式です。日本の再生エネルギーの中では最も発電量が多くなっていますが、年々その割合は減ってきています。
- 太陽光発電
太陽光を太陽電池を用いて直接的に電力に変換する発電方式のことです。再生エネルギーとしては最も注目されており、1,000キロワット以上の大規模太陽光発電システム:メガソーラーも注目されています。
- バイオマス発電
食品廃棄物や木屑などの燃えるゴミを燃焼したときに発生する熱を使った発電方式です。
- 風力発電
風の力で風車を回し、その回転運動によって電気を作り出す発電方式です。
- 地熱発電
火山活動による地熱を用いた発電方式です。
NPO法人「環境エネルギー政策研究所」によると、2017年の国内発電量に占める火力発電の割合は81.6%だった一方、再生エネルギーは15.6%になったと推計されています。
再生エネルギーの割合は年々1%ほどの割合で増加していますが、未だ火力発電に比べると存在感は小さいままです。
再生エネルギーの割合を更に詳しく見てみると、水力発電が7.6%、太陽光発電が5.7%、バイオマス発電が1.5%、風力発電が0.6%、地熱発電が0.2%となっています。
2.再生エネルギー関連銘柄の動向は?
再生エネルギー関連銘柄は、福島第一原発事故直後には多くの銘柄が暴騰していましたが、固定買い取り価格の下落などで近年は苦戦が続いています。
しかし、一部の関連銘柄は大きく上昇しているようです。
2-1.再生エネルギー施設の開発事業を手掛けるレノバ
太陽光発電を始めとする再生可能エネルギー施設の開発事業を手掛ける【9519】レノバは、この1年で最も注目された再生エネルギー関連銘柄です。
同社は、太陽光発電施設を多数手掛けており、秋田県ではバイオマス事業を手掛けていることでも知られます。
同社の株価は、2017年8月には495円を付けており、その後は横ばいが続いていましたが、2018年1月に発表した決算が好感されて上昇していき、2018年4月には一時1,850円にまで高騰しました。
この1年で最大3.7倍にまで高騰し、2018年6月現在も1,500円前後で推移しています。
2-2.メガソーラー事業を手掛けるIDEC
制御装置やファクトリーオートメーションシステム製品に強い制御機器大手の【6652】IDECは、メガソーラー事業も手掛けていることから太陽光発電関連銘柄としても注目されます。
同社は、兵庫県佐用町で約5メガワットの発電能力を有する「佐用・IDEC申山太陽光発電所」を運営しています。
同社の株価は、2017年6月には1,460円を付けていましたが、この1年上昇していき、2018年1月には一時3,420円まで上昇しました。
この期間に最大2.3倍となり、2018年6月現在も2,800円前後で推移しています。
ただ、同社の主力事業はセンサーやFA装置であるため、再生エネルギー関連銘柄としてここまで大きく買われたという形ではないですが、様々なテーマを持つことで今後も期待値は高いです。
このように、太陽光発電や再生エネルギーといったテーマ株は、2011年の福島第一原発事故直後から2013年位までは大きく注目されるテーマ株になっていましたが、近年はやや低迷している印象があります。
3.主要再生エネルギー関連銘柄チェックリスト
再生エネルギー関連銘柄より厳選した注目株をチェックしておきましょう。
銘柄 | 株価 | 主なサービス |
【1407】ウエストホールディングス | 748円 | メガソーラー |
【1711】省電舎ホールディングス | 624円 | 再生可能エネルギー |
【6644】大崎電気工業 | 840円 | スマートメーター(スマートグリッド関連銘柄) |
【6652】IDEC | 2,658円 | メガソーラー |
【9501】東京電力ホールディングス | 506円 | 電力会社 |
【9502】中部電力 | 1,656円 | 電力会社 |
【9503】関西電力 | 1,594円 | 電力会社 |
【9506】東北電力 | 1,347円 | 電力会社 |
【9508】九州電力 | 1,253円 | 電力会社 |
【9509】北海道電力 | 752円 | 電力会社 |
【9513】Jパワー | 2,834円 | 電力会社への電力卸 |
【9514】エフオン | 1,612円 | バイオマス発電 |
【9517】イーレックス | 1,162円 | バイオマス発電 |
【9519】レノバ | 1,493円 | 再生可能エネルギー施設 |
【9957】バイテックホールディングス | 2,311円 | メガソーラー |
※株価は2018年6月18日終値で算出
4.再生エネルギー関連銘柄の上昇率ランキングTOP3!
過去1年間の安値から高値までを算出し、最も上昇率の高かった再生エネルギー関連より上位3銘柄を発表致します。
※2017年6月19日~2018年6月19日の1年で算出
4-1.第1位【9519】レノバ
上昇率 | 3.7倍(安値:495円 → 高値:1,850円) |
市場 | 東証一部 |
RSI | 61.99(やや買われている) |
4-2.第2位【6652】IDEC
上昇率 | 2.3倍(安値:1,431円 → 高値:3,420円) |
市場 | 東証一部 |
RSI | 42.01(やや売られている) |
4-3.第3位【9514】エフオン
上昇率 | 1.8倍(安値:971円 → 高値:1,810円) |
市場 | 東証一部 |
RSI | 45.96(売り買い均衡) |
※RSIは2018年6月19日終値より算出
5.まとめ
福島第一原発事故直後からアベノミクス相場に掛けては多くの銘柄が暴騰していた再生エネルギー関連銘柄ですが、かつての勢いはなくなってしまっています。
ただ、そんな中で、再生エネルギー施設の開発を手掛けるレノバが投資家から大きく注目されたのは朗報であると言えます。
自然エネルギーの固定買い取り価格は今後も低下していくものと見られますが、再生エネルギーへの期待が世界的に高まっていることは確かであるため、政府による今後の推進策が期待されます。
太陽光発電を始めとする再生エネルギーに関するニュースや、再生エネルギーの固定買い取り価格の動向などにはアンテナを張っておきましょう。
地球にクリーンな「再生エネルギー」には期待したいところです。
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