初期投資はいくらが適切?余裕資金で株式投資を始めよう

口座開設や入金、初めて株式を購入して売却するまで、最初は全てが緊張してしまうものです。

株用語では難しい言葉が飛び交い、不安になることもあります。

 

株を購入するにあたり、銘柄の「株価」の分だけ用意すればいいのか?

いくらあればうまく投資できるのか?

 

そんな疑問や不安を解消してもらうべく、今回は株取引を始めるにあたっての予算や適切な投資金額についてお話していきたいと思います。

 

投資金とは余裕資金のこと

株を始めるにあたって、必ず必要となるのが「購入資金」です。

いわゆる投資金というものですね。

ネット証券の普及で、株式取引は安いものだと数千円から始めることが可能になりました。

 

「どの程度投資金があればいいのか」というと、投資金が多ければ買える銘柄の幅も増えるため、多いに越したことはありません。

しかし、少ない投資金でも株で資産を築き上げることは十分可能です。

 

全ての投資(株・FX・仮想通貨等)に言えることですが、投資は余裕資金で行うようにしましょう。

一番やってはいけないことは、生活がままならないにも関わらず、すぐに必要となる資金にまで投資へ回してしまうことです。

 

一般的には「総資産-生活費×3ヶ月分=余裕資金」と言われています。

何故3ヶ月かというと、現在会社に属していても万が一仕事を失った際に貰う失業保険の支給が失業から3ヶ月後だからです。

 

例えば、貯金100万円で、毎月20万円で生活している人の余裕資金は、
100万-20万×3=40万円ということになります。

余裕資金については、各個人差が多くありますので、最初は少額投資から行って様子を見ていきましょう。

 

株はいくらで買えるのか

新聞や株式ニュースなどで、「株価」を目にしたことがあると思います。

A社の株価が1,500円であれば、用意する金額は1,500円でいいのかというと、そうではありません。

 

株の購入には「単元(たんげん)」と言われる単位があり、1単元=100株と決められています

A社の1単元が100株だった場合、
「A社の株は100株づつ購入出来ます」との意味合いになるので、

必要資金は1,500(株価)×100(1単元)=150,000円。15万円が必要ということになります。

 

厳密にいうと更に購入手数料がプラスされますが、購入手数料は証券会社によって様々で、安いネット証券であれば20万円分の売買手数料は300円ほど。

なので、A社の株を購入したい場合は150,300円程度用意しなければなりません。

 

銘柄によって株価は、1株10円もしないものから数万円するものまで様々。

株価10円で1単元100株でしたら投資金は1,000円で済みますし、10,000円で1,000株も購入出来ます。

 

その銘柄の株価が購入後に15円になった場合、5円×1,000=5,000円の利益が出ます。

銘柄によって株価が違いますので、まずは応援したい身近な企業(銘柄)がどのくらいの株価で、いくらで購入出来るか調べてみると良いでしょう。

 

結局投資金はいくら用意すればいいの?

株取引は「株主優待や配当金を目的」だったり、「短期的に売買して差益を狙う目的」だったり、株を購入する目的は人それぞれ違うものです。

株主優待の場合

Q:ディズニーランドの優待券が欲しいけど、いくら投資金を用意すればいいの?

 

ディズニーランドの株主優待を出している企業は、「オリエンタルランド(4661)」です。

オリエンタルランドの現在の株価は11,000円前後を推移しており、1単元あたり100株での購入が可能となります。

11,000×100=1,100,000円

 

オリエンタルランドの株主優待は、100株持っているとディズニーリゾートのパスポートが1枚もらえますが、銘柄の購入には最低110万円ほどが必要です。

比較的購入価格の高い銘柄ですが、7,000円相当の入場パスポートが貰えます。

 

その他人気のある株主優待企業
  • イオン(8267):株価2,200円前後、1単元100株
  • ビックカメラ(3048):株価1,800円前後、1単元100株
  • 日本マクドナルド(2702):株価5,200円前後、1単元100株

 

銘柄によって違いはありますが、株主優待は100株から貰える企業が大半を占めます。

 

短期投資の場合

優待や配当金目的でなく、とにかく安く買って高く売り、差額の利益を狙う場合は長期投資よりも投資金が比較的多く必要となります。

なぜかというと、投資金額とトレードスピードはある程度比例していると言えるからです。

 

長期(数か月)→スイング(数日)→デイトレ(1日)→スキャルピング(数分)

投資スタイルは大きくこのように分けられますが、トレード時間が短いほど投資金額が必要というのは「1回の差額が小さい」ため。

また、その都度手数料も引かれてしまいます。

 

例えば株価1,000円のB社の場合。

 

  1. 1万円の差益を稼ごうとすると、10万円で100株購入後に長期投資で株価が1,100円になった時に売却。
  2. スイングトレードの場合、100万円で1,000株購入して株価が1,010円になった時に売却。
  3. デイトレード&スキャルピングだと、1,000万円で10,000株購入して株価が1,001円になった時に売却。

 

どちらも同じ1万円の差益を稼ぐ場合です。

上記は極端な例ですが、短期売買で少額を稼いでも手数料負けする可能性もあるので、2~3銘柄程度保有できる投資金はあると良いでしょう。

 

まとめ

株の適切な初期投資金についてお話させていただきましたが、実際にどのような目的で、どのくらいの投資頻度で株取引を行うのか。

この2点が明確になることで、適切な初期投資金が見えてくるはずです。

 

初めの一歩は株価リサーチ。

有名企業やご自身にゆかりのある企業の株価と単元を調べることで、ある程度の投資金の目処がつきやすいかもしれません。

 

無理な投資はせず、あくまでも今すぐ使う必要がない貯金の中の「余裕資金」で行うようにしましょう。